「感染性胃腸炎」は小児に好発するロタウイルス腸炎やノロウィルス感染症にみられるように,冬季~春先に大流行し,秋は最も報告数は減少します。
和歌山市での2006年の状況は,第2週に253件(定点当り28.11)に急増,その後,第4週から第11週まで140~190件とやや多めでしたが,第12週には,89件に減少し,以降,100件以内でほぼ例年並の報告数となりました。第26週は39件,第27週41件,第28週は38件,第29週は33件で、第30週は44件となっています。
流行期は過ぎたものの,小児に見られる感染症では,やはり年間を通じて最も報告数の多い感染症です。
年齢別では乳児から14歳まで幅広く報告されています。 IDWR第19週病原体情報では,殆どが,ノロウィルスGⅡで,2,036件が分離報告され,GⅠは計136件の報告となっています。サポウィルスが60件,ロタウィルスは第2週以降増加し,第9週がピーク。殆どがA群ロタウィルスで第17週までに523件検出されています。また,C群ロタウィルスは計18件が報告されています。この他,小学校・福祉・養護施設で,C群ロタウィルスの集団感染事例が報告されています。