和歌山市感染症情報センター

Wakayama City Infectious Disease Surveilance Center


今注目の感染症!       第51週(12月15日〜 12月21日)
 



  咽頭結膜熱

 再流行により,第 49 週に 12 件の報告があり,警報が発令され,第 50 週には 15 件と報告数が増加しましたが, 第 51 週では 3 件 に減少しました。
 しかし, 岩出管内では 13 件,高野口管内でも 1 件 の報告があり, 引き続き「警報」が発令されています。 市内の報告数の減少は一時的なものかもしれません。
  和歌山市の 3 件は, 2 歳, 8 歳, 10 − 14 歳と幅広い年齢で報告されています。



 感染性胃腸炎

 冬場に流行する感染性胃腸炎は,第4 2 週以降報告が増減しつつも 10 件以内におさまっていましたが、第 51 週では 125 件とやや増加しました。海南管内では, 61 件の報告があり, 「警報」 が発令されました。県内全体で増会の傾向にあり,今後の動向が注目されます。
  年齢的には、 1 歳から 5 歳までの乳幼児での報告が多くなっていますが, 20 歳代でも報告されています。



  水痘

 例年冬に報告数が増加する「水痘」ですが、全国では、第 45 週で例年と比較し報告数が多くなっています。
 和歌山市では,ほぼ毎週 5 件以内の報告でしたが,第 48 週以降 10 件前後の報告が続いており,第 51 週では 1 歳 5 件, 2 歳 5 件の計 10 件でした。
 県内では,新宮管内で 31 件と報告数が急増し, 「警報」 が,古座管内では, 4 件で 「注意報」 が発令されています。



  インフルエンザ

 市内では,まだ定点からの報告はありませんが,湯浅管内で 1 件,田辺管内では 17 件の報告がありました。これからの動向が注目されます。  → インフルエンザ




 この冬, SARS の再流行が危惧されています。
 SARSとの鑑別診断を明確にするためにも,インフルエンザの予防は重要です。
 「手洗いとうがいの励行」,「マスクの着用」は,かぜ,インフルエンザ等の予防に有効です。
 また, 65 歳以上の高齢者等では,自己負担 1000 円でインフルエンザの予防接種を受けることができます。接種時期は流行時期までに免疫をつけるためには,年内の接種が望ましいです。かかりつけ医に予約して、まだ接種を済ませていない方は、早めに接種しましょう。
 現在,全国的にインフルエンザワクチンは在庫切れの状況になっていますので、新たな接種希望には対応できない状況になっています。「手洗いとうがいの励行」「マスクの着用」を徹底し,発熱時等には、早期の医療機関受診をおすすめします。
 なお、年末,年始の夜間・休日応急センター(425−8181)の診療時間等は,市報わかやま 12 月号を参照してください。また, 県救急医療情報センター 426−1199 をご利用ください。




 感染症対策で最も有効な予防法は予防接種です。
 麻疹や風疹は予防接種で感染を予防できます。いずれも満1歳〜満 7 歳6か月になるまでの間にかかりつけ医で接種できます。
 予防接種の接種時期については,最も適切な接種時期として,「標準接種月齢」が示されています。先日,予防接種実施要領が改正され, 麻疹の予防接種の標準接種月齢 が,今までの「生後 12 月から 24 月」から、 「生後 12 月から 15 月(満 1 歳3か月)」 に変更されました。これは,麻疹が 1 歳ごろがもっとも罹患しやすく,かつ重症になるため、満1歳になったら,できるだけ早い時期に予防接種を受けることを推進するためのものです。

 「お誕生日を迎えたら,かかりつけ医で麻疹の予防接種をうけましょう!」
 「麻疹」の予防接種の後は,引き続き「風疹」の予防接種をうけましょう!

 また, 7 歳6か月を過ぎた方でまだ予防接種を受けていない人では,任意接種(有料)になりますが,大きくなってから罹患することを予防するためにも接種することをお勧めします。かかりつけ医にご相談ください。




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